アデノウイルスとは

インフルエンザウイルスはあまりにも有名であるため、知らない人はいませんが、このアデノウイルスはインフルエンザウイルスの次に人の体から検出される頻度が高いのです。アデノウイルス感染症は特に季節性がなく、その症状も軽いカゼ程度から重症の扁桃腺炎や肺炎、さらには結膜炎や嘔吐下痢症などバラエティに富んでいます。また、扁桃腺炎や結膜炎などはその症状が非常に強くて、細菌感染によるものと見分けがつかないことが度々あります。細菌性のものでは通常、抗生剤が効くのですが、アデノウイルスによるものであると抗生剤が効かないため、外来で治療していても一向に熱が下がらないことがよくあります。幸い多くの場合、時間さえ経てば自然に治るのですが、その間、治療する方もされる方も不安な気持ちになるものです。抗生剤が効かない細菌感染なのか、例えば川崎病のような他の病気なのか、最後まで判断に困るケースがあるためです。しかし最近、綿棒で拭い取ったのどの浸出液や便を調べることによって、その場で簡単にこのアデノウイルスの感染を診断することができるようになりました。

アデノウイルス感染症の症状

アデノウイルスはいろんな病気を起こします。概して潜伏期は5〜7日で、感染経路は便、飛沫、直接接触によります。免疫がつきにくいため何回もかかることもあります。アデノウイルス7型は重症の肺炎を起こすことで知られています。アデノウイルス3型は、咽頭結膜熱(プール熱)を起こします、高熱が3〜7日持続し、扁桃腺が腫れ、のどの痛みを訴えます。両目または片目が真っ赤に充血し、目やにが出ます。夏にプールを介して流行することがあるため、プール熱とも呼ばれていますが、プールに入らなくても飛沫や糞便を通して感染します。流行性角結膜炎は、アデノウイルス8型が起こします。目が充血し、目やにが出ますが、咽頭結膜熱のように高い熱はなく、のどの赤みも強くはありません。学校伝染病の一つで、伝染の恐れがなくなるまで登校禁止となります。嘔吐・下痢などのアデノウイルスによる腸炎は、腸重積を起こす原因になると言われています。アデノウイルス11型は、排尿時痛があり、真っ赤な血尿が出ます。また無菌性髄膜炎も他のウイルスによる髄膜炎同様、発熱、嘔吐、頭痛が主な症状です。

アデノウイルス感染症の治療

アデノウイルス感染症の治療はウイルスそのものに対する薬はなく、細菌の混合感染を防ぐために抗生剤を使ったり、熱や脱水症状に対する対症療法しかないのですが、一部の重症例を除いて、時間さえたてば自然に治るだろうと予想することができるようになりました。重症例や難治例にはステロイドやガンマグロブリン(ヒト免疫グロブリン)が効果があることがあります。体内にウイルスに対する抗体が出来るまで待つしかありません。高熱で痛みのある時などは、解熱鎮痛剤の内服や坐薬を使います。眼の痛みや赤みが強い時、眼脂が多い時には、細菌などの2次感染を予防する抗生剤や、炎症を抑える目的で抗炎症剤(ステロイド剤)の目薬を使います。脱水や食欲低下に対しては、点滴を行います 。予防対策は、家族の間で、タオルや食器の共有は避け、別々にしましょう。唾液や、鼻水、涙によりうつりますので、同じ鍋や大皿をつついたりするのは止めましょう。また、残り物を食べたり、同じコップを使うのもいけません。アデノウイルスは 55℃、30分で失活します。また、キッチンハイターへ2時間浸け置きしても消毒できます。高熱が出たり、ひいたりが 5 日間くらい続きます。熱のひいている時は比較的元気です。この時に、シャワーを浴びたり、欲しがる物を食べさせましょう。お風呂に入る時は一番最後に入る様にします。

  • seo

Copyright © 2007 アデノウイルス症状と治療